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感染性胃腸炎(流行性嘔吐症・嘔吐下痢症)

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【症 状】

突然の嘔吐とそれに引き続いて起こる腹痛や下痢が特徴です。
発熱を伴うこともあります。
原因となる菌が何種類もあり、原因によって主だった症状が異なり、症状によって、流行性嘔吐症、嘔吐下痢症と呼ばれたり、冬に多いロタウイルスの場合は、下痢が白くなり白色便下痢症と言われることもあります。

 

【経 過】

数日〜1週間で回復しますが、その間、脱水にならないように注意が必要です。

 

【原 因】

多くはウイルスによるもので、秋口から冬にかけて、比較的幼児と小学生に多いノロウイルスが3割、冬場、特に乳幼児に多いロタウイルスが5割、及び年間を通じて見られるアデノウイルスなどが、原因として挙げられます。
細菌によるものでは、発熱・血便を伴うことが多く、病原性大腸菌サルモネラ・カンピロバクタなどがあります。

 

【感染経路】

ノロウイルスの原因の1つとして生ガキや寿司、サラダといったものがあげられます。
排出された便を介して、家庭内、調理場で二次感染する可能性が高いです。

《人から人への二次感染を防ぐために、ご家庭や保育園・学校などでは》
1.嘔吐物や、ふん便で汚れた衣類等を片付ける時は、ビニール手袋、マスク等を使用しましょう。
2.嘔吐物や、ふん便で汚れた衣類等は、他の衣類とは分けて洗いましょう。
3.嘔吐物などの片付けに使った用具や雑巾類は、塩素系漂白剤でつけ置き洗いをしましょう。
4.嘔吐物などで汚れた床は、塩素系漂白剤を含ませた布で被い、しばらくそのまま放置して消毒しましょう。
5.汚物の片付けが終わったら、しっかりと手を洗い、うがいをしましょう。

【潜伏期間】

感染力が強く1〜2日で次々と家庭内感染を引き起こします。

 

【治 療】

脱水予防が重要です。
薄い番茶、スポーツドリンク、果汁など水分補給と、おしっこの量に気を配って下さい。
点滴が必要な場合もあります。
おしっこの出が悪く、ぐったりして元気のない場合などは早めに診察を受けて下さい。

 

【控えたい食べ物】

  • 繊維の多いもの・・・葉菜類の茎、ごぼう、れんこん、海藻類、きのこ類、皮付きの豆類
  • 脂肪の多いもの・・・バター、マーガリン、植物油、脂肪の多い魚や肉、チーズ、ホワイトソース
  • 乳糖を含むもの・・・牛乳、ヨーグルト、チーズ
  • 糖分の多いもの・・・カステラ、プリン、ゼリー類、果物の缶詰
  • かんきつ類・・・みかん、オレンジ、グレープフルーツ
  • 冷たいもの・・・ゼリー類、ヨーグルト、冷たい麺、冷製ポタージュ、アイスクリーム
    (妊娠育児サイトはぐくみより引用)

 

【日常生活での注意】

1.食品の加熱処理:食品の中心を85℃以上で1分以上加熱してから食べましょう。
2.調理台等は、※次亜塩素酸ナトリウム溶液を薄めて(原液6%の場合は、300倍に薄める)、浸すように拭きましょう。
3.まな板・包丁・食器・ふきん・タオル等は、熱湯(85℃、1分以上)での加熱も有効です。

※次亜塩素酸ナトリウムとは・・・ハイター・ブリーチ・ミルトン・ビューラックス等